|
「国体」開催の時期はたいてい10月中旬である。一方、高校サッカー選手権の県予選は、10月下旬から11月中旬が正念場となる。県の面目などもあり、代表選手はいきおい選手権代表獲得を狙う強豪校から選ばれる。県代表は名誉かも知れぬが、選手を抜かれた学校にとっては、ありがた迷惑が正直な気持ちではあるまいか。その理由は、国体が選手権のためのチーム作りの仕上げの時期と重なるからである。主力選手を五人も六人も抜かれた学校は、チームプレーもままならぬ状態となる。その上、国体で怪我でも負って帰されたら選手権予選に間に合わない。もし骨折にでもなれば、選手権どころか、半年も一年も棒にふる事態が起こりかねない。
国体の監督やコーチの方は、他校の中心選手を預かって、怪我でもさせたら申し訳ないと相当に神経を使うらしい。それでも怪我は起きてしまう。更に、国体指導者のサッカーが、選手の母校のサッカーのスターイルとかけ離れた場合も生じる。帰ってきた選手に変なくせがついて、修正に日時を要する例もあり得るのだ。そこで私の提案を次に示す。インターハイで県のベスト4(又はベスト8)にはいった学校の選手を、国体代表から外したらいかがか。それ以外の学校にも、個別に優秀選手はいるはずである。こうすれば、強い学校に属さない選手にも希望を与えることができるし、埋もれた選手に脚光を浴びせることもできる。
クラブチーム出身の市川、稲本、酒井選手たちは、高校サッカーの経験はない。これはこれで頼もしいが、現時点で正月の選手権は、高校サッカーの「華」である。
−劇場を出れば五月の青世界−
連載コラム No.7より
|